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コラム COLUMN

“自称”最速166キロなど話題の多い新助っ人を紹介 タイムリーdata vol.78

小林 展久

 すでに始まっているキャンプでは、今季から加入した助っ人たちがバットで、はたまたミットに快音を響かせています。今回はそんな来日1年目の外国人選手を、報道で出ている情報などを参考に4つのタイプに分けて紹介します。

ビシエドはウッズ、ブランコの再来となるか

 首脳陣が外国人野手に求める能力は、並外れたパワーであることが多いのではないでしょうか?今季は、長打力に期待できる選手たちが多く加入しました。メジャー122発の実績を誇る巨人・ギャレット、韓国で外国人最多記録の48本塁打を放ったロッテ・ナバーロらがそうです。メキシカンリーグ二冠王のアマダーと契約した楽天は、他にもメジャー通算162本塁打のゴームズとの契約が合意に達したという情報も出ており、長距離砲不足の打線改善に余念がありません。
 そんな中で注目したいのが、3月10日に27歳を迎えるキューバ出身の中日・ビシエドです。中日で30本塁打をマークした選手は2010年の和田一浩ブランコまでさかのぼり、昨季に至っては平田良介の13本塁打がチームトップという状況。メジャー通算66本塁打男に、かつてのウッズやブランコのような活躍を期待したいところです。

内野のマートン?巧打を見せるヘイグ

 局面を変える一発が持ち味ではないものの、確実性のあるバッティングで中軸を担う期待をされている助っ人もいます。広島・プライディ、オリックス・モレルらが、このタイプに該当する選手でしょう。中でも阪神・ヘイグが、6年間在籍したマートンの穴を埋められるかに注目です。
 入団1年目に当時のプロ野球記録であるシーズン214安打を樹立したマートンですが、彼の特徴はストレートへの強さにありました。昨季マイナーで打率.338のハイアベレージを残したヘイグも、マートン同様に速球をはじき返し、1年目からインパクトを残せるでしょうか?

打たせて取るタイプの多い先発要員

 先発を任される外国人投手には、ソフトバンク・バンデンハークや阪神・メッセンジャーのような剛腕もいますが、近年はオリックス・ディクソンのようにゴロを打たせることを持ち味とする投手も活躍中。DeNA・ペトリック、楽天・ブリガムら今季加入する先発候補たちも、動くボールを低めに集め打たせて取るタイプに分類されるでしょう。
 彼らの中で、昨季もメジャーで多くの試合に登板していたのが日本ハム・バースです。水準以上の球威と容易に四球を出さない制球力を兼備。同じくゴロの割合の多い日本ハム・メンドーサとともに、先発ローテーションを支える存在として期待されます。

最高球速の更新も期待できる速球派リリーフたち

 リリーフとして期待される外国人投手は、力のある速球を武器としている投手がほとんどです。昨季ソフトバンクで大活躍を見せたサファテなどが、その代表的な存在といえるでしょう。今季も160キロを上回る最高球速をたたき出す可能性を秘めた助っ人が多く加入しました。
 彼らの内、ここではオリックス・コーディエを取り上げたいと思います。最速166キロを“自称”し話題にもなったコーディエですが、キャンプでの仕上がりは上々とのこと。彼の剛速球が、横浜、巨人で活躍したクルーンと日本ハム・大谷翔平の持つ日本最速記録を更新するかもしれません。

 現時点で28名の外国人選手が、今季初めて日本プロ野球でプレーすることが決まっています。彼らがどれだけの働きを見せてくれるでしょうか?2016年シーズンの助っ人たちの活躍ぶりも楽しみです。