ドラフト直前企画!今年のドラフトをシミュレーションしてみた。
ドラフトシミュレーションを実施
いよいよドラフトの季節がやってきました。例年さまざまなドラマが起こりますが、今年のドラフトを一言で表すなら「目玉なきドラフト」。既にいくつかの球団は数少ない有望株を確保しようと、1位指名の公表に踏み切っています。果たして思惑通りにコトが進むのか、それとも波乱が待ち受けるのか。検証のために、仮想ドラフトを実施しました。
高校・大学・社会人・独立リーグに所属する300名超の候補者を当編集部がピックアップ。編集部独自の視点で指名選手を予想した結果、今回指名されたのは81名でした。
それでは、仮想ドラフトで指名された選手を具体的に見ていきましょう。
髙橋純平に3球団、小笠原慎之介に2球団が競合~1位指名~
まずは1位指名からチェックしていきましょう。最も人気を集めたのは高校ナンバーワン右腕・髙橋純平(県岐阜商高)。最速152キロを誇る速球と鋭いスライダー、そして抜群のマウンドさばきで注目を浴びる存在です。3球団競合の末、髙橋の交渉権を射止めたのは中日。地元・東海地方に本拠地を置くだけに、ファンにとっても最高の結果ではないでしょうか。ナゴヤドームのマウンドに立つ姿が今から楽しみですね。
一方、夏の甲子園優勝投手・小笠原慎之介(東海大相模高)には2球団が競合。その結果、パ・リーグの覇者・ソフトバンクが交渉権を獲得しました。左腕で150キロ超の真っすぐはプロでも有数のスピードを誇り、短いイニングならば1年目から出てくることも考えられます。しかし、そこは分厚い戦力を誇るソフトバンク。じっくりと育成を行い、2年目以降に毎年10勝を挙げる姿も想像できます。
平沢大河(仙台育英高)、髙山俊(明治大)が事前に指名を公表されていた球団に収まる中、最大のサプライズはオコエ瑠偉(関東一高)が巨人に単独指名されたこと。今夏にその名を大いに売った男は、新時代の旗手となれるでしょうか。
投打で秀でる大学生、世界を相手に戦った高校生~2位指名~
実力派の選手がそろった2位指名。先陣を切った楽天はみちのくの快腕・熊原健人(仙台大)、髙橋を引き当てた中日は早稲田大の主砲・茂木栄五郎を指名しました。熊原は1位で名前が消えてもおかしくないだけに、楽天としては非常に良い指名を展開しています。茂木は小柄ながらパンチ力の光る内野手。本職の三塁だけでなく、二塁での起用も考えられます。
高校生ではU-18ワールドカップで活躍した選手たちが指名されました。日本ハムは同大会で首位打者と打点王の2冠に輝いた勝俣翔貴(東海大菅生高)、ヤクルトは小柄な奪三振マシン・成田翔(秋田商高)を獲得。高校では投手との二刀流だった勝俣は、プロではバット一本で勝負する予定。成田は高校の大先輩・石川雅規の背中を追いかけます。
1位指名で髙橋を外した阪神は将来性抜群の小澤怜史(日大三島高)、小笠原を外したDeNAは東都大学2部リーグで力投を続ける原樹理(東洋大)と、ともに投手を指名しました。
甲子園のスター、オールドルーキー、独立リーグ勢。多士済々な選手がそろう~3位指名以降~
3位以降は球団ごとのニーズに合った指名が展開されました。ロッテ・山本武白志(九州国際大付高)、楽天・佐藤世那(仙台育英高)は今夏の甲子園で大活躍。前者は今江敏晃の後釜候補として期待され、後者は高校時代のチームメートで1位指名の平沢とともにプロの舞台で飛躍できるでしょうか。
田中将大や前田健太など錚々たるメンバーを輩出した「88世代」からは、鮫島優樹(三菱重工広島)と上杉芳貴(トヨタ自動車)の両右腕が名を連ねました。今年27歳を迎えたオールドルーキーたちは、1年目から勝負に挑みます。
独立リーグ勢では松本直晃(香川オリーブガイナーズ)、吉田嵩(徳島インディゴソックス)がプロの門をたたきます。2人には又吉克樹(中日)のように、一軍でバリバリ投げることを期待したいですね。
育成枠を積極的に指名したのは今年もあの2球団~育成ドラフト~
本指名が終わっても、ダイヤの原石は転がっているものです。今年の育成ドラフトは7球団が参加しました。やはり積極的な指名を展開したのはソフトバンクと巨人で、ともに4人の選手を指名。ソフトバンクは独立リーグ勢から2人指名し、巨人は4名中3名が高校生と異なる特徴を見せました。
隠し玉的な存在では、ロッテの山下祐輝(東京農業大)。4年間で公式戦登板なしと実績はないものの、大型右腕として開花する可能性を秘めます。
~最後に~
最後にシミュレーションの全結果を掲載します。当日まで何が起こるかわからないドラフトですが、このシミュレーションを通して議論をしていただけると幸いです。皆さんのひいきチームに最高の結果が訪れますように・・・。