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コラム COLUMN

松坂大輔と髙橋光成、2人の投手を比べてみる! タイムリーdata vol.58

齊藤 亮太

 西武のルーキー・髙橋光成が見事な活躍を披露しています。8月には4勝1敗、防御率2.96を記録し、あの松坂大輔を抜いて史上最年少での月間MVPを獲得。9月6日のロッテ戦でも勝ち星を挙げ、これで5勝目となりました。今回はその髙橋と、1年目の松坂を比較していきたいと思います。

共通点はストレートの被打率

 両者の共通点として挙げられるのが、ストレートの被打率の低さです。ともに投球の軸となるストレートの投球割合は半分以上。そのボールで、両投手とも低い被打率を記録しています。まだ髙橋のサンプル数も少ないのではっきりといえませんが、髙橋は松坂のように、真っすぐで抑えられているということが分かります。

ストレートの奪空振り率には差が!

 そんな両者のストレートですが、異なる点もあります。それが奪空振り率の差です。8.3%を記録した松坂に対し、髙橋は3.2%と半分以下の数値。今季のリーグ平均が6.4%と、平均値にも届かない数字でした。髙橋も最速150キロを計測する真っすぐを投げていますが、奪空振り率という点では大きく差が出ているようです。

スライダーの松坂とフォークの髙橋

 さらに異なる点を探すと、三振を奪っている球種も異なっています。松坂は高い奪空振り率のストレートはもちろん、スライダーでも多くの三振を記録。一方の髙橋もここまでストレートだけでなく、フォークでも三振を奪っています。松坂同様に、決め球となるウイニングショットを駆使し、きっちりと結果を残しているようです。

 1年目の松坂との共通点と相違点が明らかになった髙橋。決め球となるボールがあるだけに、ストレートでも空振りを奪えるようになれば、さらに松坂に近づく存在となるでしょう。髙橋は、西武では松坂以来となる甲子園優勝投手としてドラフト1位で入団。今後も松坂との比較は避けられないかもしれませんが、レオのエースを目指す若武者のピッチングに期待したいところです。