ファウルを打つ天才・中島卓也 ~「GET!ファイターズ」での特集~
8/31に「GAORA SPORTS」で放送された番組「GET!ファイターズ」に、野球分析担当としてVTR出演しました。
番組内では「粘りのバッティング・中島卓也」というテーマに基づいて、スイング時のファウル率やコンタクト率などのデータを紹介しました。今回は番組ではお届けしきれなかった情報も含めて補足的に紹介したいと思います。
NPB断トツのファウル率!
今回のタイトルにもある通り、中島選手の最大の特徴は打席内での粘りです。具体的には際どいコースの球をカットしてファウルにする技術に非常に優れています。スイングしてファウルになる確率は2位以下を大きく引き離す数字を残しており、球界で唯一50%を超えています。ファウルを打つことに関しては天才的な技術を持っていると評価できるのではないでしょうか。
ファウルを打つメリットとは?
一発長打とは違い、ファウルを打つこと自体が直接得点などに結び付くわけではないのですが、少なくとも打者が出塁するためには重要な要素です。実際に今季の中島選手も7球以上投げさせた打席では非常に高い出塁率を残しています。打者からすれば球速や変化球への目慣れ、投手からすれば球種、コースなど投球の選択肢がどんどん狭まることにもなり、投手が根負けして四球を出してしまうことも少なくありません。
中島選手のコメント内容もデータで検証!
放送内では中島選手自身も、追い込まれてから粘りの打撃に切り替えると語っていましたが、これはデータにもはっきりと表れています。先ほどのスイングしてファウルになる確率をストライクカウント別に見てみると、追い込まれてからはさらに数値が高まり60%近い数字になります。
2ストライクとは打者が追い込まれている状況ですが、中島選手の場合はここから粘りに粘って、逆に投手を追い込んでいく。中島選手のプレーはこのように表現できるのではないでしょうか。
番組ではこれら様々なデータをご覧いただいた光山英和さん、金村曉さんの両解説者にたっぷりと解説していただいて、見ごたえ十分の内容になっています。
※コーナー内では書籍の宣伝もしていただきました。詳しくはコチラ↓
番組内ではデータコーナー以外にも、選手が子供たちに伝えたい「野球選手になる為にしてきたこと」のインタビューや、モーニング娘。‘15の牧野真莉愛さんが送る新コーナー、今後の活躍が期待される石川亮選手の特集など見どころ満載な楽しい番組になっています。
日本ハムファン以外の方でも楽しめる番組だと思いますので、是非ご覧いただければと思います。
※文中、表中のデータは2015年8月31日終了時点