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コラム COLUMN

2014ドラフト展望~高校生編~

Baseball LAB編集部

安樂智大と髙橋光成の二人が軸

 安樂智大(済美)、髙橋光成(前橋育英)の、ともに2年時から世界の舞台で戦ってきた右腕2人がドラフトの軸になるだろう。安樂は2年春のセンバツで772球を投じてチームを準優勝に導くと、続く夏の県大会で157キロをマーク。全国にその名を轟(とどろ)かせた。3年時は故障などの影響で甲子園出場は果たせなかったものの、スケールの大きさは規格外。今年9月に他界した恩師、上甲正典監督のためにも、プロでの大暴れを誓う。
 もう一人の目玉、髙橋も下級生時に全国区となった選手だ。2年夏の甲子園では、初戦で9連続三振を奪う圧巻の投球を見せると、その後も全試合に登板。初出場初優勝の原動力となった。3年夏は県大会3回戦で健大高崎に敗れ、連覇の夢は果たせなかったが、2年連続で18U日本代表に選出される。18Uアジア選手権は2試合に登板して防御率0.00と安定した投球を披露した。

将来性豊かな大型右腕がそろう

 今年の高校球界には、安樂、髙橋のほかにも将来に期待のかかる、大型右腕が集まった。松本裕樹(盛岡大付)は最速150キロの速球と、柔軟な投球術を併せ持つ。3年夏の甲子園では、優勝候補の東海大相模を相手にスライダーを巧みに使い、ヒジの故障を抱えながらも3失点完投勝利を収めた。通算54本塁打を放った打撃にも魅力があふれる逸材だ。
 3季連続で甲子園を経験し、3年夏にはベスト4に入った飯塚悟史(日本文理)は打者としても実績は高いが、投手としても伸びしろ十分。佐野皓大(大分)は最速152キロの速球を誇る。石川直也(山形中央)は191センチの長身から威力十分の直球を投げ下ろす。その他にも、佐藤雄偉知(東海大相模)、立田将太(大和広陵)など、いずれも180センチを超える逸材がそろっている。
 一方の左投手は小島和哉(浦和学院)、森田駿哉(富山商)、田嶋大樹(佐野日大)と甲子園で活躍したサウスポーが進学や社会人入りを示唆。しかし、塹江敦哉(高松北)、笠谷俊介(大分商)らプロへの意識が高い好素材も控えており、スカウトの手腕を問われる年になりそうだ。

個性豊かな野手陣の顔ぶれ

 野手は大型スラッガー、足のスペシャリスト、走攻守そろった万能型外野手など、個性豊かな顔ぶれが並ぶ。岡本和真(智辯学園)は3年春のセンバツで1試合2本塁打を放つなど、高校通算73本塁打のアーチスト。18Uアジア選手権でも不動の4番として打率4割7分4厘、5打点とチームをけん引した。
 淺間大基(横浜)は名門校で1年春の関東大会から1番打者を任されており、走攻守すべてにおいてセンス抜群。整った顔立ちで、スター性も感じさせる。脇本直人(健大高崎)は3年夏の甲子園で1試合4盗塁を決めるなど、計6盗塁をマーク。ノーステップ打法から繰り出す力強い打球にも定評がある。清水優心(九州国際大付)は弓矢のようなスローイングを誇る、強肩強打のキャッチャーだ。
 18U日本代表で主将の大役を担った栗原陵矢(春江工)、攻守に積極的なプレーが光る古澤勝吾(九州国際大付)、ギニア人の父を持つ、身体能力抜群の宗佑磨(横浜隼人)らにも注目が集まる。


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