短期決戦で解除される“先発投手”のリミッター
ラミレス監督が見せた継投策
史上2度目の「レギュラーシーズン3位からの下克上」に挑むDeNAと、2年ぶりの日本一を狙うソフトバンクが対戦する日本シリーズが開幕する。DeNAがセ・リーグ覇者の広島を退けたクライマックスシリーズ(以下、CS)では、投手陣が相手強力打線を全試合で3点以内に封じ、第4戦では今永、第5戦では濵口と、今季の先発ローテーションを担ってきた投手を中継ぎ起用するといった継投も見せた。今永、濵口ともにプロでのリリーフ経験はなかったが、思い切った起用がリーグ王者を下す要因のひとつとなったのかもしれない。
レギュラーシーズンと比較して、ポストシーズンでは先発投手の降板するタイミングは早い(表1)。そのため、救援投手に掛かる負担は大きくなりがちだ。こうした背景もあってか、先発投手をスクランブル的に救援で起用する采配は以前からしばしば見られ、また結果を見ても、その役目を果たした投手も少なくないようだ(表2)。
救援登板による球速の変化
一般的に、救援時は球速が上がりやすい。レギュラーシーズンの先発時とポストシーズンの救援時でストレートの平均球速を比較すると、多くの投手が球速アップを果たしていることが分かる(表3)。リリーフでの登板は、投手が自身の「最大出力」に近いボールを投げられる場であるといえる。
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