ゴロアウトに隠された秘密 ~「GET!ファイターズ」での特集~
6/27に「GAORA SPORTS」で放送された番組「GET!ファイターズ」に、野球分析担当としてVTR出演しました。
番組内では「ゴロアウトに隠された秘密」というテーマで、チームのゴロ割合やゴロ打球が安打長打になる確率などのデータを紹介しました。今回は番組内ではお届けしきれなかった情報も含めて補足的に紹介したいと思います。
ゴロを打たせる日本ハム投手陣
ゴロを打たせるメリットとは?
投手がゴロを打たせる一番のメリットは、フライやライナーに比べて安打や長打になりにくい点です。フライ打球は外野手の頭を越えると高い確率で長打になります。当然ながら本塁打もフライ性の打球でしか打つことはできません。一方で、ゴロ打球で長打を記録する場合は一塁線、三塁線を抜くしかまともな方法がありません。この辺りは実際の試合をイメージしていただけると分かりやすいかと思います。
実際に今季の数字で見ても、ゴロ打球が長打になる確率はわずか0.9%しかありません。一方でフライやライナーでは15.1%となっており、はっきりと差が出ています。長打だけでなく安打も同様の傾向があるのはデータを見ていただくと一目瞭然かと思います。
ゴロを打たせるということは、安打や長打のリスクを軽減することになり、安打や長打のリスクを軽減することで失点のリスクをも軽減することになるのです。
ゴロを打たせる方法は?
では、どうすれば相手打者にゴロを打たせることができるのでしょうか。今回はゴロ割合の高いバース投手を例に検証してみましょう。
まず1つは球種です。ゴロを打たせるにはバットの芯を外すようなボールが非常に有効なため、シュートやツーシーム、カットボールといったボールがゴロになりやすい傾向があります。バース投手も得意のツーシームで多くのゴロを打たせていることがデータからも分かります。
もう1つは解説の岩本勉さんもお話しいただいていた、低めへのボールです。基本的にボールを低めに集めるほどゴロになる確率は高くなっていきます。バース投手も高めのボールと低めのボールでは20%近くゴロ割合が変わってきます。低めへの制球が重要とはよく言われますが、ゴロ打球にとっても非常に重要な項目といえるでしょう。
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