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コラム COLUMN

西川遥輝が目指す理想の1番打者 ~「GET!ファイターズ」での特集~

新井 雄太

 6/29に「GAORA SPORTS」で放送された番組「GET!ファイターズ」に、野球分析担当としてVTR出演しました。


 番組内では西川遥輝が目指す理想の1番打者というテーマに基づいて、ボールゾーンスイング率や盗塁成功率などのデータを紹介しました。今回は番組ではお届けしきれなかった情報も含めて補足的に紹介したいと思います。

四球で出塁機会を増やす

 1番打者に求められる要素というと、いくつか思い浮かぶ事があるかと思います。その中でも出塁能力というのは重要な項目です。クリーンナップの前にどれだけチャンスを作れるかどうかは、ときにチームの勝敗さえも大きく左右することがあります。そういった意味で西川は非常に出塁意識の高い選手であるといえます。ヒットだけでなく四球で塁に出る確率は年々高くなっていて、今季は10打席に1度以上のペースで四球を選んでいます。そして、これだけ四球で出塁できるのには西川のある能力が関係しています。

球界最高クラスの選球眼!

 その答えは非常にシンプルで、ボール球を振らないことにあります。三振が多いという印象をお持ちの方にとっては意外なデータかもしれませんが、プロ2年目の2012年からボール球に釣られてしまうことが少なく、常に平均よりも優れた数字を残しています。相手投手が変化球などでボール球を振らせようと思っても、ただボールカウントを増やすという結果につながることも多いでしょう。
 さらに今季のボールゾーンスイング率はパ・リーグで唯一の10%台を記録しており、堂々のトップに位置しています。球界トップクラスの選球眼。それこそが西川の最大の武器といえるかもしれません。

優れた選球眼にはこんな恩恵も

 番組では出塁能力以外に、走力、長打力にも触れましたが、ほかにも1番打者らしいデータがあります。相手投手に球数を投げさせるのも得意で、こちらは2013年から平均を上回り続けています。打席内での粘りもさることながら、ボール球を振らない選球眼はこんなところでも役に立っているようです。

 過去2回に引き続き、これらのデータをご覧いただいた光山英和さん、岩本勉さんの両解説者にたっぷりと解説していただいて、見ごたえ十分の内容になっています。今回は岩本さんのデータを使ったクイズなども用意してみました。お二人とも「GET!ザ・データ」のコーナーを楽しみにしてくださっているようで誠にありがとうございます。

 また、データコーナー以外でもムードメーカー・杉谷拳士の特集や、ルーキー・佐藤正尭の捕手としての挑戦など見どころ満載な楽しい番組になっています。
 日本ハムファン以外の方でも楽しめる番組だと思いますので、是非ご覧いただければと思います。

※文中、表中のデータは2015年6月29日現在